子供では10/kgから心電図に異常が出始めると言います。
それが100Bq/kgになるとほぼすべての人で心臓に異常が出てしまうそうなので、45Bq/kgという汚染地帯での普通の値は、人の健康にとっては普通では無くて、リスクとなります。
博士の話でもう一つ忘れてはならないのは、体内の放射性物質の排出機能が徐々に衰えていくということです。
日本では生物学的半減期といって、100日で体内の放射性セシウムは半分になるとされています。
ところが、腎臓に放射性セシウムが溜まると腎臓の機能を衰えさせて、セシウムを排出する機能が弱まるのだそうです。ですから、理論的な生物学低半減期も意味が無くなります。
そうなると放射性セシウムが蓄積されたままになり、その影響はいっそう深刻になります。
放射能汚染地帯に住み続けていると腎不全になる人が増えるのだそうです。このことは、単に腎臓の問題に止まらずに、セシウムが排出されないことで起きる他の多くの病気の原因にもなってしまいます。
突然死も単に心臓の異常のみで起きるのではなくて、免疫力が低下し、中枢神経やホルモンバランスに異変を起こし、多臓器の不全が同時に起きて、突然死となるケースもあるそうです。
体内に悪影響の出る放射性セシウムの目安としては、25Bq/kgで何らかの影響が見え始め、50Bq/kgで深刻な症状が現れるということのようです。
ペクチンでセシウムを排出できるといっても、他の重要な栄養素も排出してしまうため、博士はペクチンをとることよりも放射能を体内に取り込まないようにするとのほうを勧めています。
少しずつでも長期に渡って内部被曝し続けると放射能そのものが排出されにくくなり、蓄積してしまう。そして、こうなると一つの臓器への影響だけに止まらなくなる。やっかいですね。
ただ、ベラルーシではチェルノブイリ原発事故以前でも60年代からなぜか放射能汚染された食物が出回っていたのだそうです。
バンダジェフスキー博士は、事故以前からの放射能汚染に加えてチェルノブイリ原発事故での汚染によるダブルパンチでベラルーシでは事態が深刻化したと考えておられるようです。
日本では、核災害は福島原発事故だけで止めておきたいですね。