2012年02月12日

東大の児玉先生が語った放射線治療の副作用

国会の参考人招致のときの熱血発言で、一躍評判になった
 東大の児玉先生は、南相馬の除染活動を支援しています。

放射線を扱ってきた医師の中では、
 児玉先生は、北海道がんセンターの西尾先生とともに
  放射線の害を訴える稀有な存在です。

児玉先生は、平日は東大でゲノム科学を応用した
 抗がん剤の開発に取り組まれていて、
  週末はボランティアで放射能除染の活動をされています。

お忙しいのに頭が下がりますが、
 昨日の南相馬世界会議では体調を崩していることがわかり、
  ちょっと心配です。

ときには休んでいただきたいのですが、
 別の東大の先生がプルトニウムは安全と言ったことなどで、
  同じ東大の研究者として罪悪感を抱かれているのか、
   贖罪の思いもあって、無理をされているようです。

児玉先生のお体の具合が心配になった南相馬世界会議で、
 先生は放射線治療の長期の影響についてお話されました。
ヒトの大腸がんをネズミに移植して、肝臓転移を起こさせ、
 そこでのクスリの治療効果をみる研究について
  説明されてました。

クスリだけを注入しても、がんには何の効果がありません。
クスリにイットリウム90をつけるとがんは抑えられます。
それにさらにビスマス213を加えると
 あら不思議、がんが壊滅するのです。

イットリウム90はストロンチウム90と同じβ線核種です。
ビスマス213はプルトニウムと同じα線核種です。
放射能の強さは、β線よりもα線が強く、
 より強い放射能を使うとがんをやっつけられるのです。

ですから、がん治療を成功させるために
 α線の放射性物質を使いたくなります。

でも、児玉先生は諦めました。

昔、α線の放射性物質を使ったクスリがあって、
 それを投与された患者さんの2割から3割の人が
  30年後に肝臓がんなどのがんになったのだそうです。

放射能というのは、がん細胞を殺してくれるのですが、
 正常な遺伝子も変異させてしまい、
  30年の歳月を経てがん化してしまうようです。



posted by 夢織人 at 12:15| Comment(0) | 医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月03日

放射性物質投与による医療被曝

日本では甲状腺がんやパセドウ病の治療に
 ヨウ素131が使われています。
投与量は凄まじいもので、
 1回に30億Bqから70億Bqが投与されます。

これだけの放射性ヨウ素が投与された患者さんには
 帰宅が許される基準があります。
かなり大量の放射性物質を体内に取り込みますので、
 患者さんの容態を心配してのことかとも思いますが、
  そうではなくて、患者さんが内部に取り込んだ放射能で
   患者さん以外の人を被曝させないための基準です。

放射線治療で放射能を内部に入れると
 患者さんが放射線源のようになってしまうのですね。

患者さん以外の人の被曝を制限するために
 患者さんの帰宅できる基準が定められています。

許容される年間被曝量は
 一般公衆が1mSv、介護者が5mSvとなっています。
患者さんを介護する方はそばにいますので、
 被曝の基準は高めに設定されているようです。

介護者と一般公衆への過度の被曝を避けるための基準は、
  患者さんの体内に残ったヨウ素の量が5億Bqです。
体内の放射能量が
 この値以下にまでヨウ素が半減して行ってくれると
  患者さんは晴れて帰宅できるようになります。

これはかなり大きな量なので、福島原発事故によって
 ここまで内部被曝してる人はさすがにいないでしょうね。

でも、放射能を体内に入れた人が放射能の発生源になる、
 と認めているからこそ、
  このような基準が定められているのでしょう。

posted by 夢織人 at 15:43| Comment(0) | 医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月27日

甲状腺の病気での医療被曝の線量のレベル

甲状腺の病気の治療にヨウ素131が使われています。
治療後に患者さんの放射能被曝の影響がどうなるかを調査して、
  高線量で治療したほうが中線量や低線量で治療するよりも
   ガンの発生率が低いという報告もあるようです。
それは高線量では細胞が完全に死んでしまったり、
 細胞分裂が低下したりするからとの理由のようですね。

これで、高線量のほうが低線量より安全だ、
 低線量は高線量より危険だとはなりませんね。

重要なのは、
 高線量では甲状腺の細胞が死んでしまうので、
  その後に影響の出ようがないのです。
細胞が無くなってしまったのに
 その後の影響も何もありません。

低線量でも、細胞は壊滅しないものの
 やはり遺伝子を傷つけるから、
  その後にがん細胞ができやすくなるのでしょう。

やむにやまれず治療の必要性で
 甲状腺細胞を壊さねばならないのなら、
  高線量の被曝も許容できるかもしれません。

でも、健康な人が、高線量で細胞を破壊したり、
 低線量で遺伝子を傷つけたりする必要はまったくありませんね。

医療被曝の一定程度の許容と
 放射能汚染での被曝の拒絶を
  両立させる視点を持つことが大切かもしれません。

posted by 夢織人 at 19:18| Comment(0) | 医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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